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川西地域の地層~上室賀地区へ鉱物・化石発掘~

最終更新: 2018年8月2日

長野県といえば海がないイメージですが、約1500万年前~200万年前頃は海でした。

川西地域周辺には海に堆積してできた"別所層(約1500~1400万年前)”と”青木層(約1400~1100万年前)”という地層が残っています。

別所や青木という、この辺りの地名から名付けられていますが、全国的に通じるほど有名だそう。


クジラや魚などの化石が多数出ているそうで、小泉地区からはイルカのほぼ全身骨格の化石が出土し、「シナノイルカ」と命名され、小泉大日堂のそばにある「泉田博物館」に保存・展示されています。長野県の天然記念物にも指定されている貴重な化石です。


そして(100?)~約2万年前、地殻変動により上田一帯は湖になっていました。

この湖に堆積してできた地層は湖成層といわれ、堆積した時代の違いにより”古期上小湖成層”、”新規上小湖成層”に分けられ、川西地域ではこれらの地層も見られます。

近くでナウマンゾウなどの化石が出ていることから、動物がたくさん生息していた模様。


その後、この湖は地殻変動で土地に切れ目ができたため(※半過地区にある岩鼻)、湖の水が溢れ出し、現在の千曲川になったそうです。



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さて、今回は川西の上室賀地区の地層へ、化石・鉱物発掘に出かけました。

講師は上田地域の地質研究を進めている、山辺邦彦先生。

山辺先生と参加者のみなさま

上室賀の林道を進んでいき、まずは化石発掘ポイントへ。

ここは青木層の泥岩がごろごろとしており、トンカチで割ると、貝やウロコ、植物、魚などの化石がゴロゴロと出てくるのです!


よく見ないと気付かないですが、一緒に行ったこどもたちは鋭い観察眼でたくさんの化石を発見していました。

1000万年以上前の生きの化石が、目の前に現れるなんてロマンがあります。



お次は鉱物の発掘ポイントへ。ここは青木層に貫入したひん岩という岩があちこちに転がっていました。

そのひん岩に、溶岩で熱せられた熱湯のようなものが流れ込み、穴が開いたところへ”燐灰石”という珍しい鉱物ができているのです。硬くて丸みを帯びたひん岩を割ると、キラキラとした燐灰石が発見できます。きれいです!

白いキラキラが燐灰石(りんかいせき)

はるか昔の地層、化石を、博物館などではなく、こんなに身近な場所で見られるなんて、貴重で価値のあること。太古の風景に思いを馳せ、想像が膨らみました。

一方で、大規模な地殻変動などにより上田の今の地形が形成されたこと。歴史上起こったことは今後も起こりうることで、自然の脅威や恵みと向き合いながら生きていかなければいけないことを、昨今の自然災害なども踏まえ、改めて思いました。

川西では室賀地区以外でも、小泉、浦野、越戸地区などでも珍しい地層や化石が見られるそうなので、機会があれば行ってみたいです。



※地層の年代等は諸説あるようで目安です。

(参考文献)

上田地域千曲川自然電子図鑑(最終閲覧日:2018年7月30日)

http://edu.umic.jp/zukan/work/chikeichishitsu/chikei.htm

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